永い言い訳を観たから感想を書く。ネタバレのみ。

永い言い訳

どうも。ももじです。

永い言い訳を観た。

今日は永い言い訳という映画をアマゾンビデオで観ました。なので感想を書いていきたいと思います。ちなみに僕は読んでいませんが監督の西川美和さんの同名小説がアマゾンで販売していましたので興味のある方はそちらも是非。

あらすじ

作家の衣笠幸夫(本木雅弘)は、妻の夏子(深津絵里)が友人とともに旅行に出かけるのを見送ったその日に、彼女が事故死したことを知らされる。もっとも、彼女のいぬ間に不倫行為に没入していた幸夫にとっては、さして悲しい出来事ではないのが実情だった。それでもマスコミの手前悲劇のキャラクターを演じていた彼のもとに、夏子の友人の夫、陽一(竹原ピストル)が電話を寄越してくる。トラック運転手である陽一はふたりの子供を抱え、妻を失った事実に打ちひしがれて同じ境遇の幸夫と思いを分かち合おうとしたのだ。執筆に情熱を注ぎ込めない幸夫は陽一のアパートを訪ね、中学受験を控えた長男真平と、その妹である保育園通いの灯のことを知る。家事の素人である陽一は母親役を兼ねられない、と見てとった幸夫は子供たちの世話を買って出た。

器用に対応をこなし、子供たちの信頼を得てゆく幸夫。家事に没頭するなか、幸夫はこれまでにない暮らしの充実感を味わっていた。だがある日、妻の遺したメッセージから彼女が幸夫をもう愛していなかった、と幸夫は知り、絶望感に襲われる。おりしも灯の誕生パーティーにあって、陽一父子の助けになろうとした学芸員・鏑木も加わった団欒の席上、幸夫は疎外感から暴言を吐き陽一の部屋を飛び出した。決別ののち、自堕落な生活を送っていた幸夫のもとに、真平からの報せが届く。幸夫が去ってから父子の家庭は荒れ、真平との口論のすえ彼を殴ったまま仕事に向かった陽一は事故を起こしてしまったのだ。幸夫は警察に向かい、陽一の無事を見届けてひとまずは胸を撫でおろすが、冷静になった頭でもう陽一たち家族に介入してはならぬことを悟るのだった。[wikipediaより引用]

感想

インテリ気質の意識高い系小説家幸夫くん(本木雅弘)が妻の死をきっかけに同じバス事件で妻を失った陽一くん(竹原ピストル)と出会い、その家族と触れ合う中で、沢山のことに気づいていきます。特に僕がみていて胸が痛かったのが、物語終盤、陽一くんの娘あかりちゃんの誕生日会での一幕でした。幸夫くんは子供いないの?と聞かれて、幸夫君はこどもを作ることはリスクになる。時間もお金もとられて、挙句人生を滅茶苦茶にされることさえある。だから自分は子供を作らなかったと。そもそもこんなロクでもない人間増やしてどうすんの?って思っちゃうし、それに妻だって子供は好きじゃなかった。僕の子供なんて欲しくなかった。と。でももう自分も気づいちゃってるんですよね。そんな訳ないって。でもそれを口に出したからって空しくなるだけだから飲み込む。

だってもう妻はいないから。

自分と妻の関係性はもう変わることがないから。残ったのはそういう選択をしたまま死んじゃったという事実だけ。それだけが宙ぶらりんになっちゃってしまったんですね。本当は自分が斜にかまえて子供を作るという選択を頭ごなしに否定してしまったが為に優しい妻は「わたしも子供は苦手」と合わせたのかもしれない。ホントのことはもう分からない。でも分かってるんですよね。分からないけど分かってる。だから辛いんですよね。

西川監督の作る作品って本当にすごいです。